栃木の名所:利根川の氾濫を防ぐ渡良瀬遊水地

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渡良瀬遊水地は台風19号の際にその機能を十分に発揮した。

渡良瀬遊水地は、普段水をたたえている貯水池とその周りの葦の映えている3つの調整池で構成されています。

渡良瀬遊水地公式サイト

普段水が有るのはハート形の貯留池です。

季節を通して、ウィンドサーフィンや釣り、ランニングに散策バードウォッチングなどで賑わっています。

2019年の台風19号では、3つの調整池が満水になるほどの水を蓄えて、下流域の氾濫を防ぎました。

あまり大きな報道は有りませんでしたが、渡良瀬遊水地は大変大きな役割を果たしていたのです。

どのくらいの水を蓄えたのか、その跡を見てきました。

歩くところ至る場所にその痕跡が見られました。

橋の欄干にかかる網のかなり丈夫に流されてきた枝が挟まっています。

身長185cmの私の背を超えています。

バイオトイレ周辺のサザンカの並木はほとんど冠水し、泥をかぶっていました。

遊歩道の近くの木々にも、枯れ枝が2m以上の高さに流れ着いています。

どこかから流れ着いた東屋の屋根が無残にもおかれていました。

同じような東屋の屋根の高さまで、泥水が来たことが分かります。

渡良瀬川は皇海山に端を発し、足尾、足利、佐野と流れて利根川にそそいでいます。

今回の台風でどれくらいの水を貯留したのかは調べていませんが、自分の頭を超える水の高さで一面覆われていたということは確かなようです。

今は、何事もなかったように鳥が遊び、メタセコイアの並木は見事な紅葉を見せています。

渡良瀬遊水地から見える富士山もいつもと同じです。

遠くに見える赤城山のカルデラ、源流の皇海山と雪を冠した白根山、太平山から晃石山馬不入山の山並みもきれいに顔を見せてくれています。

足尾鉱毒事件の解決の発端となった谷中村はこの遊水地に沈んでいます。

洪水と足尾鉱毒事件の歴史をこんな時にひも解いてみるのもいいのかもしれません。

そんな大きな歴史や水害への貢献など、何事もなかったように、多くの人々が散策やバードウォッチング、サイクリングウィンドサーフィンに興じています。

こんな環境を後世に着いた得ていくのも我々の務めですね。

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